東京コウモリ探検隊! 探索録
2025年09月23日の巻
2025年09月23日(火)
やっと夏が終わって平年並みが来た。猛暑日に迫るような暑さは終わりだろう。
今回は浅草をスタートし、錦糸町、亀戸などを歩く。
まずは浅草。前回、浅草寺一帯を歩いたのは2017年9月。その時はアブラコウモリを確認できなかった。地図を見ると浅草寺には池があるのだがそこに入ることはできない。今回は池の敷地外の外周を歩くことにする。
出発はメトロ浅草駅の出口、地下街から上がったところから。普通なら雷門を目指すところだがそちらには行かない。今日は祝日だし人が多そうだから。まずは北上し、弁天堂の脇から入っていく。しかしこちらにはアブラコウモリはいない。いったん仲見世を南下。人が多いが渋滞というほどではない。やはり外国人が目立つ。伝法院通りを西へ。店の向こうには池があるはずだが、アブラコウモリの超音波は聞こえない。ホッピー通りを北上。この辺りは飲食店が並んでいてとにかく人が多い。池の北側の通りに入ると人は少なくなる。

この通りからは五重塔とスカイツリーが並んで見える。その写真を撮り終えた時、アブラコウモリの超音波が聞こえ、姿も確認できた。アブラコウモリは池の方に飛んでいった。浅草寺にアブラコウモリがいることを確認できただけでも今日の成果は十分だ。
ここから北の広場の方を回って浅草神社に入る。社殿の前でまたアブラコウモリ確認。東へ抜けて隅田川河岸へ向かう。隅田川テラスには降りず、隅田公園内を北へ。公園内は樹木が多くこちらの方がアブラコウモリが期待できるからだ。が、アブラコウモリはいなかった。

隅田公園にはクジラ型すべり台があった。
言問橋を渡り東岸へ。橋からはスカイツリーが正面に見える。対岸の公園も隅田公園。こちらでもアブラコウモリ確認。だがGoogleマップと池の形が違う。池が広くなっている。公園を南に通り抜けると北十間川の枕橋。ここでもアブラコウモリがいた。北十間川のテラスをスカイツリーに向かって進む。北十間川は2014年に来ているが、ここのテラスはその時と様子が違う。前は線路下の店はなかったはず。進んでいくとスカイツリーがどんどん迫ってくる。スカイツリーがこちらに倒れてきたら確実に下敷きになるなあと思いつつ前進。北十間川は小梅橋の先でいったん途切れる。橋の脇にはテニスコート。と思ったが何か様子がおかしい。テニスにしてはコートが狭い。それにラケットが短く板状だ。コートの入口に説明が掲げられていた。パデル、というそうだ。スペインのスポーツ。コートにはガラス壁があって、そこで跳ね返ったボールを打つことが可。あ、けっこう動画もあるみたいですね。調べてみてください。
スカイツリーを目前にして南へ方向を変え大横川親水公園に入る。名前の通り大横川を埋め立てた公園である。大横川は竪川から南は水がある川になっていて木場までつながっている。大横川親水公園は2017年に来ている。
公園に入ってすぐに釣り堀がある。釣り堀にはアオサギ1頭がいた。フェンス越しとは言えすぐ近くなので警戒されてしまう。宮本隊長はすぐに物陰に入ったのでアオサギは飛び立たなかった。釣り堀を過ぎると水が流れる浅い水路が始まる。ここは水に入って遊んでいいらしい。人工の池や流水、しかも水に入れるとなると安全の問題、水質管理、機械の管理などがかなり大変なはずである。これを維持しているのには感心する。この水路、かなり長い。うまく傾斜をつけているようだ。徐々に水の高さが低くなっていくのがわかる。よくできている。水路のおかげか、途中でアブラコウモリを確認できた。
さらに進んでいくと突然バットディテクターがガジャガジャと鳴り出した。!これはアブラコウモリが多数いるということ。橋の手前、紅葉橋の北で複数のアブラコウモリが目視できる。街灯にうまく照らされているようだ。飛んでいるのは水の上、狭い範囲だがひらひらと高速で舞うので数の確認が難しい。5頭以上いるのは間違いない。だが10頭はいないようだ。バットディテクターの音を記憶しておく。アブラコウモリの姿が見えない時はバットディテクターの音で数を推測するためだ。ここは前回もアブラコウモリがいたがその時は1頭だけだった。今回はなぜ多いのか? アブラコウモリが集まっているということは食べ物になる昆虫、ここは水があるのでおそらくユスリカ類がいるのだろう。だがこの暗さでは虫は見えない。水中の様子も暗すぎてわからない。水は停止しているので水底でユスリカの幼虫が生息しやすいのだろうと予想できる。前回よりもユスリカが発生しやすい状態なのだろう。水が汚れているから、と水底をきれいに掃除したらユスリカは減り、アブラコウモリもほとんど来なくなるはず。アブラコウモリの立場なんて誰も考えてくれない。そもそもここにいることも知られていないだろう。

写真はその現場の動画より。アブラコウモリが4頭映っているがわかるだろうか。こういうのは動画の法がわかりやすい。
今年のアブラコウモリ探索の最大の成果はここになりそうだ。
紅葉橋の南で水路は終わる。と思ったらポンプアップしてまた水が流れ始めていた。その水路が終わった先では工事中。噴水池をつぶしてしまったようだ。アブラコウモリ的にはもったいない。さらに南下しJR鉄橋をくぐる。江東橋の下は池、なのだが何か目的がありそうな池である。竪川に合流する手前で東に進路を変える。竪川親水公園には入らず、車道を歩く。高速道路の北側は竪川第一公園という細長い公園。樹木はあるがアブラコウモリはいない。それにしてもこの辺りがラブホテル街だとは知らなかった…。
横十間川に出る。横十間川には2014年に来ている。
横十間川を北上するがJR鉄橋の北でいったん川を離れて錦糸公園に向かう。錦糸公園には野球グラウンドがあり、試合をしていた。夜間の屋外グラウンドで注目しなければならないのは電撃殺虫器である。電撃殺虫器は青色の電灯で昆虫を引き寄せ、高電圧で殺すという装置である。強い夜間照明には昆虫が集まりやすいため夜も使う屋外グラウンドには必ずと言っていいほど設置されている。このグラウンドの照明にも電撃殺虫器が取り付けられているが稼働してしない。虫も集まってこないとということか。
錦糸公園の広場の方は人でいっぱいである。今日は祝日だがいくらなんでも多すぎるだろう? 樹木はあるがアブラコウモリはいない。テニスコートがあるがこちらには電撃殺虫器がない。
錦糸公園を出て道路を北上していくとバットディテクターからピ~という音が聞こえてきた。商業ビルの駐車場入口のところ。人工的な音で、アブラコウモリではない。これは超音波ネズミ防除装置の音。20kHz程度のようだ。宮本隊長には聞こえない。
北上すると同じビルの駐車場出口にも別メーカーの超音波ネズミ防除装置がある。19kHz。こちらはよくあるタイプの装置で、宮本隊長はこの音が聞こえるはずなのだが、聞こえない。普通なら「ピキピキピキ…」と強烈な超音波が聞こえるはず。装置は天井に見えるのに音は聞こえないということは音量を落としているようだ。
なぜ駐車場出入り口に超音波ネズミ防除装置があるのかというと、ここからネズミが屋内へ侵入してくるからだ。駐車場出入り口は常にオープンなのでネズミは出入りしやすい。それをこの装置で近づけないようにしている。ただ超音波が本当に効果があるのかどうか。宮本隊長はずっと注目している。
天神橋で横十間川に戻る。ここからは亀戸天神に向かう。途中、船橋屋の前を通る。ここが本店なのか。
亀戸天神と言えば太鼓橋だが今回は渡らず池の周囲を反時計回りに歩く。社殿は外装工事中。池の周りにはアブラコウモリはいなかった。前回2014年もいなかった。条件は良さそうなのになぜいないのだろう。
亀戸天神を出て天神橋に戻る。ここでアブラコウモリ確認。この時点で出発から3時間を超えている。が、近くに駅があるわけでもない。予定通りスカイツリーに向かって進む。
横十間川を北上、北十間川に着く。ここからは北十間川を西へ進む。再びスカイツリーへ向かって進んでいく。テラスには降りれないのかと思ったが階段があったので降りる。京成橋手前でアブラコウモリ確認。スカイツリーの足元と言える場所にもアブラコウモリはいるのだ。京成橋をくぐった先で、テラスの手すりにアオサギ1頭がとまっていた。あまりにびっくりしたので写真を撮り忘れる。ちょうど斜路がある所だったのでアオサギを避けてそちらを歩くが、最接近したところで対岸に飛び移った。地上では少し前からものすごい爆音が続いている。車かバイクか。掘り込まれたテラスからは地上が見えない。階段から地上に上がってみると改造バイクの集団だった。

先ほどとは別個体のアオサギ。水深がかなり浅いことがわかる。京成橋の辺りは船が来ることができるはずなのだが、どこか途中で水深が変わっているらしい。

東武橋手前で地上に登り、東方向に戻る。駅に向かうためだ。真下からスカイツリーを見上げる。真下だとスカイツリーの眺めがあまり楽しめない…とわかる。
押上駅に到着。今日はこれで終了。
日没時刻 17時37分
観察箇所数 13
歩行距離 11.8km
歩行時間 約3時間50分
気温 24℃→22℃
筆了2025年10月08日
