東京コウモリ探検隊! 探索録

2025年10月10日の巻

2025年10月10日(金)

台風22号は前日に南海上を通過していった。

今週は現場仕事の関係で前半が忙しく、金曜を代休にした。

今回は高砂から中川を下っていく。

京成高砂駅の北口に出ると大きな選挙ポスター掲示板があって、区議会選挙が近いことを知った。区長選挙もあるようだ。西の中川へ向かう。途中の踏切は新金貨物線というJRの貨物線。江東区でよく見た越中島支線は本数が少なかったがここも本数はとても少ないはず。踏切を渡ると怪無池がある。まだ明るいためバットディテクターより先に目視でアブラコウモリが飛んでいるのを確認できた。池は植物が繁茂していて水面がよく見えない。池の北岸には青龍神社。小さな神社。池と結びつきが深いのだろうとわかる。池には龍がいるのか? ここからは中川堤防に出ることは難しそうなので池の南に回って堤防の上に出る。

ここからは中川を下る。アブラコウモリも確認できる。だが大通りの高砂橋から南の堤防は工事中で入れない。仕方なく堤防から離れた車道を南下していく。この途中でもアブラコウモリが確認できた。多少の樹木はあるが住宅地の中にアブラコウモリがいるのは珍しい。川が近いせいだろうか。また貨物線の踏切を渡って堤防の上に出る。今度は北上して高砂諏訪橋を目指す。工事はこの高砂諏訪橋から北の区間なので、ここまでは来ることができる。ちなみにここは中川ではなく新中川。この少し上流で2つに分かれているのだ。今日の目的は中川の方なので高砂諏訪橋を渡ってまた北上する。新中川通水記念公園は中川と新中川の分岐点。ここでもアブラコウモリ確認。ここは河岸はなにやら工事中。中川はこの後も河岸や堤防が工事中の箇所が多かった。

ここからはまた中川を下る。河川敷がまったくないためアブラコウモリはあまり期待できない川である。歩いていくと前方に骨組みだけの建物が見えてくる。建設工事中というわけではないらしい。建物の下に消防車らしきものが見えてきたので消防隊員の訓練用の建物らしいとわかる。消防署にはこういう訓練用の構造物を持つ場所もあるが、消防署とも違うようだった。地図によると消防の訓練場とのこと。
奥戸橋をくぐると立派な陸上競技場がある。空は暗いがまだ18時30分になっていない。学生たちが陸上競技の練習をしている。競技場の西隣には広場があり、そこでアブラコウモリを確認。ずっと南の方に建設クレーンが林立しているのが見えるがあれはどこだろう? この区間の中川は大きく蛇行している。そのため場所によっては左右の視界のほとんどが水、ということにもなる。前回の旧中川も蛇行しているが、こちらの方が川幅があるため水量の迫力がずっと増している。

本奥戸橋を渡り対岸へ。河岸を歩いて行くとアブラコウモリを確認できた。東立石緑地公園で河岸から上がり公園に入る。

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その入る前に、ハト標識を発見!! いや、逆だ、正しくは「鏡像ハト標識」。惜しい! 「ハト標識」とは「ハト」と読める道路標識のことで、全国に散在している。東京都には2ヶ所ある。今回は残念ながら左右反転しているので「鏡像ハト標識」となるが、こちらも珍しいはず。

ストリートビューではこちら

東立石緑地公園をぐるっと1周するがアブラコウモリはいない。対岸には先ほどの建設クレーンが見える。建物の左側に車用の半円形スロープが見えることから物流倉庫とわかる。

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また河岸に降りた所でスカイツリーを撮影。ここからだと建物のかげにならないためスカイツリー撮影にはおすすめだが、スカイツリーからはちょっと遠いので望遠倍率が必要になる。少し行った所でアブラコウモリを確認。これが今日最後の確認になった。平和橋には救急車が止まっていた。先ほどの写真で下方に赤い光が2つ見えるが、それがこの救急車だった。
平和橋を渡るといったん上流へ戻っていく。先ほど対岸からもこもこしたものが見えたからである。建物などの人工物は直線的なシルエットになる。樹木の場合は非直線的、だが単純な曲線ではなく複雑に入り組んだ輪郭に見える。対岸からはそれなりのボリュームの樹木群があるように見えた。その場所に着くと実際にあるのはサクラの並木。かなり高齢のサクラらしい。だがアブラコウモリはいなかったのでまた川を下っていく。

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道を歩き続けてかつしかハープ橋も近づいてきて、ふと左の明るい方を見ると「モンチッチ公園」の文字が見えた。モンチッチの像がその前に並んでいる。どういうこと?と思ってそちらの方に下りる。モンチッチとは昔々のサルのぬいぐるみで、かなりのヒット商品だったはず。確か小学生の頃にはあったような記憶があるが、当時小学生男子の宮本隊長にはほしくなるようなキャラクターではなく特に興味はなかった。そのモンチッチがなぜここに? モンチッチの複数の像が設置されているエリアは門が閉まっていて入れない。昼間しか入れないのか。なーんだ、と思ったが公園はさらに奥もあり、そちらは開放されていた。そちらに向かうと石タイルで「モンチッチ」と書かれている。これはGoogleマップの航空写真では確認しづらい。奥はボール遊びもできそうな広場になっている。その脇には石タイルでモンチッチの顔。こちらは航空写真でも確認できる。狭い道路をはさんでその先にも公園は続いている。こちらは遊具があり、「ちびっこひろば」というエリアもある。公園には由来を記した看板もあるが、それを読む前にここがモンチッチの会社か工場があった場所だと想像はできた。今は住宅地だがかつては町工場が並んでいた地域なのだろう。そうか、かつて大ヒットしそして消え去ったモンチッチをしのぶための公園なのか…と納得した。納得するよね。家に帰って調べたらモンチッチを作った会社はまだ存続してました。モンチッチも普通にネットで売られています。全然消え去ってはいませんでした。世界制覇をした全盛期とは比べものにはなりませんが、ぬいぐるみとしてもキャラクター商品としても生き残っているのでした。でも若い人にはどれくらい知られているかなあ。その会社は公園のすぐ近くにあって、川沿いを歩いている時にその前を通過していたことをこれも帰ってから知ったのでした。
この公園、像が並んでいるエリアには入れなかったのでまた行ってみたい、かも、とは思うが、まあ、熱烈なファンでないのは確かなので実行するかはまた考えるとして、ここ、どうやって来ればいいの? 駅からはかなり距離がある。最寄りは新小岩駅。歩くと30分ぐらいかかるのではないか? 行き方は「モンチッチ公園」で検索してみてください。バスもありますがバス停からはやはり少し遠いです。またはGoogleマップで調べてみてください。公園の正式名は「西新小岩五丁目公園」ですが「モンチッチ公園」で検索可能。住宅地の中の普通の小さな公園なので駐車場はありません。車で来ちゃダメ。観光バスで来るような所でもありません。モンチッチがなければただの児童公園です。まさかここがオーバーツーリズムでヒトがあふれかえるようなことにはならないとは思うが、もしそうなったらもっといい場所にモンチッチ博物館を建てるべきでしょう。ちなみに今回アブラコウモリ探索の時は私以外誰もいませんでした。本当に普通の児童公園です。

ファンでもないのにモンチッチに文字を使いすぎたが、今年のアブラコウモリ探索で最大の衝撃だったからだ。もちろんアブラコウモリ以外で最大、という意味。

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探索は続く。中川を下るとすぐに上平井橋に着く。ここからは堤防沿いを歩けないようで、少し迂回する。再び堤防沿いに戻った所で堤防に登る階段を発見する。登るとちょうど上平井水門の脇に出る。中川を仕切る水門なので横に長い。写真は広角で撮っている。水門のちょうど左にスカイツリーが見えている。ここからまた堤防を歩いていくのだが、照明もない道が延々と続く。河岸も真っ暗。これでは夜は誰も来ないだろう。実際、途中ではランニング1名とすれ違っただけだった。このまま次の橋、平井大橋まで行くかと思ったが、堤防脇のほうが植物は多そうで、ちょうどまた階段があったのでそこで降りていく。公園、小学校中学校の方を回っていくがアブラコウモリはいない。平井大橋の下をくぐって新小岩公園へ。ここならアブラコウモリはいるはず、と思っていたのだが、高木のある所を巡ってみてもついに観察できなかった。どういうことだ? 時間が遅いのか? ここにはまたいずれ来ることになる。その時に期待したい。

ところで小岩というと江戸川区なのだが、新小岩は葛飾区なのだった。江戸川区との境界はJR線路の少し南側にある。

ようやく新小岩駅に到着。やれやれやっと着いたよさあ帰ろうと思っていてまったく気づかなかったのだが北口広場にはまたもやモンチッチの銅像がありその脇10mを通過していたのだった! ぜんぜんわからなかった! やはりまた来るしかないのか?

日没時刻 17時13分
観察箇所数 13
歩行距離 11.5km
歩行時間 約3時間30分
気温 23℃→21℃

筆了2025年10月21日

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