アブラコウモリ事典

現在は最低限の内容だけですが徐々に拡充していきます。

基本データ

和名:アブラコウモリ、イエコウモリ(どちらも同じ種類を指す)
学名:Pipistrellus abramus
英名:Japanese house bat
分類:哺乳綱 翼手目(コウモリ目) ヒナコウモリ科

前腕長:30-37mm
頭胴長:41-60mm
体重:5-10g
歯式:2/3・1/1・2/2・3/3
(身体データは「コウモリ観察ブック」(著:熊谷さとし、他・発行:人類文化社・発売:桜桃書房・2002年)による)

分布

東アジアに分布。
国内では本州以南平野部に分布。一部の離島では確認されていない。都市にも生息する。

食性

飛翔する小型の昆虫を食べる。トンボは食べないようだ。

生態

夜行性。日没時刻ごろから活動を開始する。
ねぐらは家屋の隙間を主に利用する。
冬は冬眠する。

コウモリの分類

種の数は「世界哺乳類和名事典」(今泉吉典、平凡社、1988年)によるもので、現在はもっと増えています。また、分類については新説も登場しており、確実なことが書きにくくなっています。ここではオーソドックスな解説をしています。

●翼手目
コウモリの仲間はすべて翼手目に含まれる。世界に約1000種いる。

コウモリは大型コウモリと小型コウモリの2つに大別される。
大型コウモリはオオコウモリ科の約170種である。英語では「fruit bat」や「flying fox」と呼ばれ、その名の通り、果実を主に食べ、キツネのような顔をしている。
エコーロケーションは行わない。

※エコーロケーション(echolocation)=音波を発して、その反響音で自分の位置や獲物の位置を特定すること。コウモリが発する音波は人間の耳には聞こえない高周波数である(超音波)。

小型コウモリはエコーロケーションを行う。
食べ物は昆虫類が多いが、魚を食べる種や哺乳類の血をなめる種などもいる。

●ヒナコウモリ科
ヒナコウモリ科は小型コウモリの中に含まれる。約350種で、コウモリの中では最も大きなグループである。

●アブラコウモリ属
アブラコウモリ属は約50種で、世界各地に分布している。

●日本のコウモリ
日本に生息するコウモリは36種(絶滅種2種を含む)。(異説あり)
日本にもオオコウモリの仲間が2種生息しているが、なじみがないのは沖縄諸島、小笠原諸島にのみ生息するため。

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