超音波とは
音波
音波とは、空気中を伝わる疎密波のことです。縦波です。地震波のP波も疎密波です。
液体や個体を伝わる音波もありますが、ここでは空気中のものだけを取り上げます。
可聴音
人間の耳に聞こえる音のことです。一般に周波数20Hz〜20kHzとされることが多いです。
超音波
人間の耳に聞こえない高周波数の音域を超音波と言います。人間の耳に聞こえるか聞こえないかだけの違いで、特殊な性質があるわけでも、超常現象でもありません。
超音波の下限は(つまり人間に聞こえる音の上限は)個人差があり、特定の周波数があるわけではありません。一般には16〜20kHzが限界とされています。
個人差はかなりあるようで、20kHz以上が聞こえる人も少数ですがいます。ごくまれに50kHz以上の音波が聞こえる人がいます。
超音波が聞こえる人でも、それが超音波であることに気付いていないことが多いようです。なぜなら、それがその人にとっての「普通」なのですから。また、超音波が聞こえるということは「能力」であって「病気」ではありません。そのため医療の対象にもなりません。
超音波の発生源はさまざまなものがありますが、「特定の場所でだけ頭に響くような高音が聞こえる」というのは超音波(人工的なもの)である可能性が高いです。
他のページにも書いてあるように、超音波の発生源は自然のもの、人工のものさまざまあります。また、そのすべてが不快なものということではありません。
周波数の目安
20kHz程度=CDの音の上限
約16kHz=ブラウン管テレビからの「キーーーン」音
15kHz=ビートルズのアルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」の最後の曲「A Day In The Life」の最後に収録されている「イヌに聞こえる音」
8kHz=聴力検査で使用する音の最高音。聴力検査は超音波の検査ではないのです。
4.186kHz=88鍵ピアノの最高音。かなり高音に聞こえますが、超音波にはほど遠い周波数です。
超音波が聞こえる人はどれだけいるか?
具体的な調査資料を見たことがないため私にもよくわかりません。誰か詳しく調査してください。
調査のポイントはいくつかあります。
・複数の周波数で調査してください。50kHz以上が聞こえる人はかなりまれだと思いますが、20kHzだとけっこういるように思えます。
・多様な年齢層を対象にしてください。一般に年齢が上がると超音波は聞こえにくくなると言われていますが、実際には個人差も大きいような印象があります。まあ、大学生だけを集めて調べる、というものでも意味がある調査だとは思いますが。
年をとると超音波が聞こえなくなる?
「若者は超音波が聞こえる」「高齢者は超音波が聞こえない」と一般には信じられていますが、これは正しくありません。
あるひとりの人に注目した場合、加齢とともに高周波音が聞こえにくくなるのは確かです。ですが現実には個人差の方が大きいと言えます。
つまり、超音波が聞こえない若者は普通にいますし、超音波が聞こえる高齢者もいます。年齢とは関係ないと考えた方が良いと思います。
モスキート音を使って若者をたむろさせないようにしようという試みがあるようですが、このことを考えるとまったく無駄なことと言えます。
超音波聴力の個人差は非常に幅があるようで、「何kHz以上を規制すればOK」というわけにはいかないでしょう。超音波騒音問題の難しさはここにあります。
宮本隊長はどこまで超音波が聞こえている?
ネズミ防除装置の音が聞こえますので20kHzまでは聞こえています。ただし、音量を落としていると聞こえません。25kHzのパーキングメーターの音はまったく聞こえません。
超音波聴力には個人差があります。聞こえる人は50kHzも聞こえています。宮本隊長の超音波聴力は低い方だといえます。
バットディテクター
バットディテクターは超音波を可聴音に変換する装置です。その名前の通り、コウモリの超音波を探索するための道具です。もちろん、その他の超音波も聞くことができます。
バットディテクターは市販されています。ヘテロダイン方式のものは安価で購入できるものもあります。ネットで検索してみてください。
Q&A
Q「静かな部屋にいるとキーンと音がします。超音波でしょうか。」
A いいえ、超音波ではありません。耳鳴りです。「耳鳴り」でネット検索してみてください。
ただし、まれに蛍光灯など照明器具・電気機器が超音波を発生していることがあります。照明や電気機器をひとつひとつ消してみて、音が消えたならそれが発生源です。
Q「頭の中で声がします。超音波でしょうか。」
A いいえ、超音波ではありません。幻聴です。「幻聴」でネット検索してみてください。
Q「我が名はダークフレイムマスター!闇の炎に抱かれて消えろ!」
Q「邪王真眼発動!」
A いいえ、超音波ではありません。中二病です。「中二病」でネット検索してみてください。または「中二病でも恋がしたい!」でネット検索してみてください。
※超音波も音ですので、耳をふさげば聞こえなくなります。耳をふさいでも音や声が聞こえるのならば耳鳴りや幻聴ということになります。